一般的に「チューブトレーニングでは筋肥大は無理」とも言われますが、負荷回数設定・部位分割法などを工夫すれば、その限界を超えるような筋肥大をチューブトレーニングだけで得ることも不可能ではありません。
その具体的な一週間のトレーニングメニューの組み方例をご紹介します。
チューブトレーニングでの筋肥大
筋肉を構成する筋繊維にはいくつかのタイプがあり、その筋収縮の特性とトレーニングした場合の反応はそれぞれ異なります。このことを踏まえて、適切にチューブトレーニングを行えば、筋肥大を得ることも不可能ではありません。
筋繊維タイプ2b|10秒前後の収縮時間に強い筋力を発揮する筋繊維タイプで、トレーニングによってよく筋肥大します。6~8回の反復で限界がくるような高負荷設定で鍛えます。
筋繊維タイプ2a|30~60秒の収縮時間に比較的強い筋力を発揮する筋繊維タイプで、トレーニングによって比較的筋肥大します。10~15回の反復で限界がくるような中負荷設定で鍛えます。
筋繊維タイプ1|長時間の収縮時間に持続的な筋力を発揮する筋繊維タイプで、トレーニングによって筋肥大することはありません。20回以上の反復で限界がくるような低負荷設定で鍛えます。
つまり、筋繊維タイプ2bを発達させるような負荷回数設定でチューブトレーニングを行えば、理論的にも実際にも筋肥大は起こります。チューブトレーニングは負荷がウエイトに比べると高くありませんが、それを可能にするのが「スロートレーニング」です。
以下、スロートレーニングの筋肥大効果に関する公的機関のエビデンスです。
厚生労働省によるスロートレーニングの筋肥大効果に関する記載
スロートレーニングとは、筋肉の発揮張力を維持しながらゆっくりと動作するレジスタンス運動のひとつの方法です。比較的軽めの負荷であっても、ゆっくりと動作することで大きな筋肥大・筋力増強効果を得ることができます。関節や筋肉にかかる負荷が小さいことから、安全に行える効果的なレジスタンス運動として期待されています。引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-003.html
公益社団法人JPA日本パワーリフティング協会による記載
筋力トレーニングでは6~10レップスの反復回数で挙上限界がくるような、高負荷設定で鍛えます。これらのことから、速筋に刺激の加わる6~15回の反復回数で限界がくる筋力、すなわちトレーニング初心者のうちは自重トレーニングでも十分に筋肥大に有効です。ただし、一定以上の筋力のついてくるトレーニング中級者以降は、あまり筋肥大は期待できませんのでより高負荷のフリーウエイトトレーニングを行う必要があります。引用:https://www.jpa-powerlifting.or.jp/selfweight
トレーニング対象となる筋肉部位
トレーニング対象となる主な筋肉の作用に関しては下記の筋肉部位名称図鑑をご参照ください。
筋肉のグループ分け
筋トレメニューを組む上で大切なことは、連動する筋肉のグループを把握することです。全身の筋肉はその作用により以下のように分けられます。
上半身の押す作用の筋肉
大胸筋|腕を前に押し出し閉じる
三角筋|腕を前・横・後ろ・上に上げる
上腕三頭筋|腕を閉じ肘を伸ばす
上半身の引く作用の筋肉
広背筋|腕を上や前から引き寄せる
僧帽筋|肩甲骨を寄せる
脊柱起立筋|体幹を伸ばす
上腕二頭筋|肘を曲げ前腕を回す
体幹の筋肉(腹筋群)
腹直筋|体幹を曲げる
腹斜筋|体幹をひねる
腹横筋|腹圧を維持する
下半身の筋肉
腸腰筋群|脚を前に上げる
臀筋群|脚を横・後ろに上げる
大腿四頭筋|膝を伸ばす
ハムストリングス|膝を曲げる
内転筋群|脚を閉じる
筋肉の超回復理論について
筋トレで負荷を受けた筋肉は、その筋繊維が微細な裂傷を負い、一定の回復期間ののちに、前よりも強くなって回復します。これを超回復と言い、この理論の継続的に実施していくのが筋トレの基本です。
このため、連続で同一の筋肉に負荷をかけるのは避けることが必須で、先の筋肉のグループごとにローテーションで一週間をかけてトレーニングしていくことが必要です。
これを部位分割法(スプリットトレーニング)と言います。その具体例は次の項目に記載します。
なお、超回復理論の公的機関によるエビデンスは以下の通りです。
ネットの情報には「超回復理論は嘘だ」「超回復理論は証明されていない」などと記載されているものが散見されますが、本当にそうなのでしょうか?実は、超回復理論は国の機関である厚生労働省のホームページにもしっかりと記載・明示されている正しい理論です。引用|公益社団法人JPA日本パワーリフティング協会(超回復理論のエビデンス)
筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。引用|厚生労働省e-ヘルスネット(筋肉の超回復に関する記載)
チューブトレーニングの一週間の組み方
筋トレで負荷を受けた筋肉は、その筋繊維が微細な裂傷を負い、一定の回復期間ののちに、前よりも強くなって回復します。これを超回復と言い、この理論の継続的に実施していくのが筋トレの基本です。
このため、連続で同一の筋肉に負荷をかけるのは避けることが必須で、先の筋肉のグループごとにローテーションで一週間をかけてトレーニングしていくことが必要です。
これを部位分割法(スプリットトレーニング)と言います。そして、もっとも効率的とされるのは週3回の部位分割トレーニングです。その具体例は次の項目に記載します。
全チューブ種目と組み方例
週3回のチューブトレーニングメニュー例
週3回トレーニングの場合の分割
週一回目|上半身の押す筋肉+体幹の筋肉
週二回目|下半身の筋肉
週三回目|上半身の引く筋肉+体幹の筋肉
週1回目のトレーニング
①
から10回×3セット
②
を10回×2セット
③
から10回×3セット
④
から10回×2セット
⑤
から20回×3セット
週2回目のトレーニング
①
から10回×3セット
②
を10回×3セット
③
を10回×3セット
④
を10回×3セット
週3回目のトレーニング
①
から10回×4セット
②
を10回×2セット
③
から10回×3セット
④
から20回×3セット
トレーニングだけでなく食事も大切
トレーニングを行ったら正しいバランスの食事を摂ることが大切で、「食事もトレーニングの一つ」と言われています。特に良質なタンパク質を摂取することは重要です。
詳しくは下記の記事をご参照ください。
オリンププロテインの特徴|WPCとWPIブレンドのパワー
WPCとWPIは相互に強みを持つ異なるタイプのタンパク質です。 WPCとWPIのブレンド製品「WHEY PROTEIN COMPLEX 100%」 は、高品質なWPIとWPCの強みを活かし、美味しく高品質なタンパク質を実現しています。
さらに詳しくは下記リンク先をご参照ください。
なお、当サイトブログ記事を製作している「筋トレ専門サイトGLINT」の執筆者の一人であるテコンドー全日本メダリスト上岡颯選手は、チームオリンプアンバサダーでもあり、実際に日々の練習・トレーニングの栄養補助にオリンプ製品を使用しています。
本種目の筋トレ効果を高めるグッズ
トレーニング効果を高めるためには、種目ごとに適切な筋トレグッズ(トレーニングギア)を使用することが推奨されます。本格的なバルクアップトレーニングであれば、なおさら必要なマストアイテムであるとも言えます。
筆者の運営するショップでは、各競技日本代表選手たちが開発や選定をしている高品質品を扱っています。また、それらのギアは正しい使い方をしないと効果が得られません。詳しくは下記の記事をご参照ください。
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